日記:熱烈歓迎たい焼き屋さん

最近、近所にたい焼き屋さんができた。買い求めに走ると、ちょうどおやつ時ということもあって人も多かった。辺りに漂う甘い香りに従って列の最後尾についた。看板を見ると、粒あんこしあん、カスタード、チョコレートの4種が並んでいる。うーん、粒あんだな。

列が進むにつれ、作業ブースが見えるようになるとボルテージが一段階上がる。私はこういった作業ブースを見るのが好きで、それを見たいがために回転焼きとかたこ焼きのお店に並んだりする。魚の形に流し込まれた生地、まだちょっと柔らかそうなおなかに、躊躇いなくあんこがずんむと押し込まれる。おもしろい。素人目にちょっと少なかった? と思ったところには、もう一丁とばかりにあんこが追加される。ちょっと得意になる。ぱたんと閉じられた焼き型、次に開くときには、こんがりきつね色の鯛が何尾も出てくるのだ。たい焼き屋さんは陸地にありながらも漁場のようだ、それも百発百中で大漁の。

店員さんの手さばきに見入っているとすぐに順番が回ってきて、ほどなく私もたい焼きをひとつ手に入れた。焼き立ては、その場で食べなければもったいない。頭から齧る。私はたい焼きならば決まって頭から食べる。期待したとおりに美味しいんだからたまらない。次はこしあんにしよう。