日記:トマト・クッキング

トマトが嫌いだけどトマトを買った。ケチャップやトマトソースのスパゲッティは好きなので、生で食べるのではなくて火を通して食べたらいけるのではないかと思ったのだ。普段買わないものなので目利きに自信がなかったけれど、色が濃くてまるっとした中くらいのトマトが4つ入っている袋を選んだ。袋にKAGOMEと書いてあるし、きっといいトマトだろう。ここまでが昨晩の話。

満を持してトマトを料理しようではないか、と台所に立ったのが今しがたのことだ。トマトとマッシュルームとタマネギを切って炒める計画で、まずはトマトから切り始めた。うちの台所、まな板の上にトマトがごろんと転がっている様子は通常ありえないことで、歴史的瞬間ともいえる光景だった。トマトの赤とまな板の白が可愛くめでたい。

トマトとマッシュルームを火にかけている間に、タマネギの皮を剥いて櫛切りにする。櫛切りタマネギ片手にフライパンの蓋を取ってみたら、ほんの数分の間にトマトが溶けてマッシュルームが浮いていた。おかしいな、私の想定ではもうちょっとトマトの形を残しているはずだったのだけど。あれ、もしかしてトマトは一番最後に入れるのがよかったんじゃない? などと思っているそばからどんどんフライパンの中身が煮込み料理になっていく。慌ててタマネギを投入、蓋をして火を通す。

結局、完成したのはマッシュルームとタマネギのトマト煮込みだった。想定していた見た目とはずいぶん違うものができたけれど、想像以上に美味しくできたので結果オーライだ。ナスやピーマン、豚ひき肉を入れたらもっとボリュームが出て美味しくなりそう。そして何より、これからはスーパーでトマトを買っても大丈夫だとわかったことが大きな収穫だ。今度は高リコピントマトを買ってみよう。