日記:歯を食いしばるな

私の歯は割と丈夫でいいエナメル質を持っているらしい。しかしその一方で大変負荷のかかる噛み合わせであるそうだ。この話を歯医者さんで聞いたときは、へえそうなのか、と実感のあるようなないような心境だったのだけれど、このところ、眠っている間の歯ぎしりが随分ひどいらしいことに気が付いて、ふとこの歯医者さんの話を思い出したのだった。朝起きると妙にあごが疲れているし、たまに眠っているときに意識が浮上したとき、何か恨みでもあるのですか? というくらい歯を食いしばっているときがある。そのせいで歯がどうかしたのか、近頃は知覚過敏になってしまって、歯磨きの時間が大変恐ろしくなった。歯ブラシの毛先が掠めると、尖ったもので黒板をひっかく音を触覚に置き換えたかのような何とも嫌な感覚に襲われる。助けてシュミテクト。

ひとまず今度の機会に歯医者にかかるとして、一旦何らかの対策をしよう。そう思って買ってきた歯ぎしり防止用のマウスガードをつけてみたら、とても違和感がある。それもそのはず、結構分厚い作りなので前歯に嵌めたら口が閉じないのだ。眠るときのための口閉じテープを貼り付けてもなお半開き状態。本当にこれで合っているのか? と半信半疑どころか一信九疑くらいの気持ちだったものの、朝目覚めてみると確かにあごのだるさがほぼなくなっていた。見た目はおかしいけれど、あれで間違いではなかったのだろう。しばらくマウスガードをつけてみるつもりだけれど、このおもしろすぎる寝顔は他人に見られたくないなと思う。切実に。