日記:カレー屋さんデビュー

カレーが嫌いなわけではないのにカレーを外のお店で食べたことがないことに気付いたので、初めてカレー屋さんに行った。メニューを見て、どうやらカレーとナンはそれぞれ注文する必要があるらしいことを確認して、迷った末にジビエカレーとサダナンを頼んだ。

注文してからしばらくすると再び店員さんが現れて、ナンはハーフサイズもあるけれど普通の大きさで大丈夫ですか? と確認された。このとき、私はおなかも空いているしいけるだろうと思って、普通の大きさで大丈夫だと答えた。こう答えた数分後、2つ隣のテーブルのお客さんが食べきれないので持ち帰ると言っているのが聞こえてきた。少しだけ不安がよぎったけれど、その人はカレーを大盛にしていたのかもしれない、と勝手に思うことで不安を解消した。

ほどなくしてカレーとナンが私のテーブルに届けられた。ナンは私の想像より2倍くらい大きかった。ナンを見てひとり感嘆し、写真を撮っていたら店員さんがこちらを見ていた。微笑みを交わしていざ実食。

カレーは10段階中の3の辛さで頼んだので、狙い通りの中辛だった。カレー屋さんのカレーなのでやっぱり美味しい。ジビエカレーなので入っていたのは鹿肉だった。ゴロゴロと大ぶりにカットされた鹿肉は柔らかく、ほどけるようだった。カレーには野菜も入っていたのだけれど、パプリカが入っていたのが私には衝撃的だった。うちのカレーの具材にはない選択肢だったので、この食感はどこかで、と正体を探り、パプリカだ! と気づいた時、私の頭上で確かにイマジナリー電球が灯った。大変爽快だった。

ナンはこんな大物どこから食べたものかと一瞬迷ったけれど、無難に左端から攻略を開始した。初めの一口は何もつけずに食べてみた。もちもちしていて美味しい。この香ばしさは焼き立てのあかしだ。しかしこの独特な形、どうやって焼くのだろう? 結構難しそうだ。美味しいと思いながら食べ進めつつも如何せんナン初心者なので、どのくらいの大きさにちぎったらよいか、どのくらいの勢いでカレーをつけていっていいかわからず、終始カレーとナンのバランスをとるのが難しかった。これは練習が要ることだと思った。

カレーとナンは美味しく完食した。次はほうれん草のカレーやチーズナンあたりに挑戦したい。