読書:バニラな毎日(賀十つばさ)

今週のお題「最近おもしろかった本」

私は食べ物がキーになったりメインで登場する作品が好きで、タイトルや装丁のイラストがおいしそうだったら手に取ります。今読んでいる本もそうで、タイトルは「バニラな毎日」、水色の表紙にはこんがりとしたタルトタタンがまん丸の姿で描かれていてなんともハッピーな感じです。

バニラな毎日 | 株式会社 幻冬舎 (gentosha.co.jp)

簡単にあらすじを紹介。

主人公の白井さんは自ら経営していた洋菓子店「パティスリー・ブランシュ」を経営不振で閉めることになります。ある日、バイト中の白井さんのところにブランシュの常連客だった佐渡谷さんがやってきて、ブランシュの厨房を貸してほしいとお願いしてきます。OKしてみると佐渡谷さんはそこでお菓子作りを教え始め、白井さんもなぜかその手伝いをする羽目に。お菓子作りを教わりに来る人々はそれぞれに悩みを抱えていますが、お菓子作りを通じて前を向いていきます。

あらすじからもわかるように、お菓子が物語の鍵になります。章ごとに登場するお菓子が異なりますが、ガレット、タルトタタン、マカロン、オペラなど、どれもこれもおいしそう。バターたっぷりのガレットがいかにサクサクでおいしいか、夜中に読んでしまってはもうおしまいです。私は今週末ケーキ屋に行く予定です。

おいしそうなお菓子に気を取られがちですが、各章に登場する人々の悩みの解決にも注目したいところです。作品に出てくる悩みはそう珍しいものではないので共感できますし、解決方法がポジティブなので凹むこともありません。最近はショッキングな作品をなかなか受け付けなくなってきたので(年のせいだろうか)、これはありがたいです。

この本はおやすみ前に1章ずつ読み進めていて、昨晩までに5章目まで読み終わりました。今晩、最後の6章目を読みます。果たして白井さんと佐渡谷さんの運命や如何に?楽しみです。

ところで、この本の作者の賀十つばささんですが、ネットで調べても全然情報が見つからず!お名前で調べるとこの「バニラな毎日」がヒットするばかりで、他の作品も読みたいのですが、なかなか有力な情報に巡り合えていません。幻冬舎の紹介ページもどうやらこの1作のみの模様。もし、他の作品も心当たりある方がいたら教えてほしいです。