日記:春散歩

応募用のエッセイを書こうと思って机に向かったものの、レースカーテンの向こうから差し込むいかにも麗らかな春の日射しに誘われて、私は散歩に出かけた。青い空、雲は少なめ、風は吹いても冷たくなくて、日射しはさんさんと暖かい。絵本の世界みたいに穏やかな午後に、私は静かに高揚感を覚えた。歩きながら、趣を感じたものを写真に収めていく。

左から順に、菜の花、猫、白い花、桜みたいな花。

菜の花はこの写真だと1株だけ撮っているけれど、本当は一列に並んで咲いているのが一番いいと思う。それでみんなで揃って風に揺れていてほしい。日向ぼっこ中の猫は、とても気持ちよさそうに目を閉じていた。そこが彼の定位置なのだろうか。この花は何だろう、名前にスノーとか雪とか付きそうだ、と思ったらその通り。スノーフレークというそうで、まるで小人のランプのようだ。もしかして桜かも? という花も見つけた。枝先に咲く淡い花、ここに春がある。

机の上に置き去りにしたエッセイは、今週中に書く。書くったら書く。

 

 

今週のお題「小さい春みつけた」