嬉野旅行記その2:参拝、湯どうふ、蔵開き、そして温泉

一昨日、嬉野の温泉街にある井手酒造さんの蔵開きに行ってきた。嬉野訪問は昨年11月に続いて2回目になる。実を言うと、私は嬉野をかなり気に入っている。今回の訪問の目的は蔵開きがメインだけれど、豊玉姫神社への参拝と温泉湯どうふ*1を食べること、温泉に入ることも外せない。

神社には、相変わらず白いナマズが鎮座していた。玉のようにきれいな肌になりたいです、とお願いする。御朱印もいただいた。御朱印帳を持ち合わせていなかったのだけれど、こちらの御朱印はあらかじめ押印された紙を頂くスタイルだったので問題なかった。しかし御朱印帳、そろそろ買ってはどうだろうか。

境内に梅が咲いていて、もはや春だった。綺麗な梅を見せてもらってありがたい、ともう一度白いナマズを拝む。

豊玉姫神社 | 観光地 | 【公式】佐賀県観光サイト あそぼーさが (asobo-saga.jp)

温泉湯どうふは、有名だと聞いた「宗庵よこ長」へ。時刻は正午前、すでにお店の外に人だかりができている。順番待ちリストに名前を連ねて待つこと1時間、店内に通されるもなお忍耐が必要で、注文してから40分くらいしたのちに待ちに待った湯どうふ定食と対面した*2。豆腐にはそれ自体に塩気のような、出汁のような味が付いている。そして温泉湯どうふの特徴で、豆腐が柔らかくほろほろと崩れる。箸で食べるには向かない。れんげで掬っていただく。冬の温泉湯どうふは身体に染みわたった。

嬉野温泉湯どうふ発祥の店 | 宗庵よこ長 - 人気の温泉湯豆腐をどうぞ (yococho.com)

昼食を終えたらいよいよ井手酒造の蔵開きへ向かう。今回は比較的迷わず目的地へ到着。新酒を楽しむのはもちろんだけれど、以前こちらを訪ねたときに道案内と雑談してくださった方にお礼を伝えたいので、またお目にかかれたらいいなと少し期待する。

酒蔵の入り口でしぼりたて原酒の試飲を1杯いただく。美味…! 日本酒にはそこまで詳しくないのだけれど、後味がいいと思った。奥に進むと湯豆腐や軽食、雑貨のお店がいくつか並び、そのまた奥には日本酒の試飲コーナー、そのまた更に奥にはお座敷がある。お座敷では甘酒の振る舞いがあるそうだ。酒蔵開きに行くこと自体が初めてなので、奥に進むほど見たことのない光景が広がっていて楽しい。つい、きょろきょろと辺りを見回してしまう。大きなタンク、もしかしてこれ一杯に日本酒が…?などと思いつつ、試飲コーナーで純米大吟醸「ほろほろに」をいただいた。飲みやすいのでうっかりお代わりしそうになった。あまりがぶがぶ飲むのも恥ずかしい気がしてお代わりせぬままだったけれど、すればよかったと思っている。奥の座敷での甘酒も美味しかった。じんわりと身体が温まるのを感じる。甘酒を飲みながら窓の外を見遣る。川が厳かに流れ、その水面の上を白鷺が突っ切っていった。

酒蔵を後にする折、お酒を自分用のお土産にしようと思って、しぼりたて原酒の300mlを1本買い求めた。こちらを1本ください、と話しかけた相手を見て、もしかすると先日道案内してくださった方ではなかろうかと思った。すると、相手の方も私の姿にどこか思い当たる節があったと見えて、この間の方ですよね? とお声がけいただき、はたして再会してお礼を伝えることができた。とても嬉しく、ありがたいことだった。今度は大吟醸を買いに行きたい。

佐賀県嬉野市のお土産で人気の地酒を扱う井手酒造|通販あり (toranoko.co.jp)

帰り際に温泉に寄る。今回はホテル桜嬉野、なんと温泉が10階に位置する。露天風呂に入ると空が近い。景色も遠くまで広がっている。温泉はぬめりがあるというのか、肌を包むような質感をしていて、相変わらずいい湯だった。温泉に来るとつい欲張って長湯したくなってしまうけれど、今回はお酒を飲んだ後なのでほどほどにする。それでも全身ぽかぽか、肌もどことなくすべすべになっているのだから、流石は日本三大美肌の湯だ。ちなみにこちらでは受け付け時にタオルを1枚貰い、使用後はタオル持ち帰りOKだった。温泉宿のロゴ入りタオルって嬉しい。家で使うと、いつものお風呂さえも何やら効能のひとつでもありそうな気がしてしまう。

【公式】ホテル桜 嬉野 (h-sakura.com)

嬉野、次はいつ行こうかと考えているのだけれど、新緑のきれいな季節とかどうでしょうか。

*1:嬉野では、温泉湯豆腐に関しては豆腐をひらがなで書くと小耳に挟んだので、そう書くことにする。

*2:一応ことわりを入れておくと、「三連休中日の日曜日の正午前」という飲食店が当然混む条件だったために、今回はこのような待ち時間になったのではないかと思う。お店自体は10時半から開いているそうなので、開店直後を狙うか、土日や祝日ではない平日であればこれほど並ばずに済むのではないかと思う。