日記:ニット帽に頭を包んで

ニット帽はすごい。とても暖かい。このことをみんなは知っているのだろうか。私に至っては最近だとマフラーよりも使用頻度が高く、洗い替えも用意している。黄色と白と茶色。冷えた空気から頭を守ってくれるのがいい。ついでに耳も暖まるのもいい。自分でも編んでみようかしら。

お気に入りはmozの白い帽子だ。手持ちの中で一番柔らかくて、深くかぶることができる。ピンクの糸で刺繍されたブランドのマークもかわいい。何の動物かと思っていたけれど、これはヘラジカらしい。シカのキャラクターだってそう多くないのに、随分ニッチなところを突いてくる。このブランドはスウェーデン発らしいけれど、あちらではメジャーな動物なのだろうか。

ニット帽をかぶっていると、若干音が聞こえづらくなる。街のにぎやかさが少し遠ざかる。代わりに自分の足音や鼓動、自分自身から発せられる音に注意が向く。冬になって、自分がたす、たす、と音立てて歩いているということに気が付いた。鼓動はどむ、どむ。急いでいないからそれはそうなのだけれど、のんびりしている。動作音からにじみ出るマイペースさが、何だか愉快だ。