日記:ホットケーキを焼く日

ホットケーキを焼く。まずはタネ作りから。森永製菓曰く、ミックスを入れるのは牛乳と卵を混ぜ合わせた後とのこと。キッチン道具が揃っていないので、小さめの鍋に牛乳を流し込み、卵を割り入れゴムべらでちゃぷちゃぷと混ぜる。ミックス粉を投入すると急にもったりと重たくなり、分量をまちがえたかと心配になる。外箱を確認したらちゃんと合っていた。どうもこれで正解らしい。

フライパンを温める。父の単身赴任から私の一人暮らしまで、10年もの間現役を貫いている立派なフライパンだ。タネを広げる。適切な分量がわからない。何だか思ったよりも大きなホットケーキになりそうだ。フライパンはお構いなくじゅうじゅう言っている。そのまま3分置いて焦げ目をつける。何もしていないのに、生地がぷうと膨れていく。この時間が一番盛り上がる。そうこうしていたら、そろそろフライ返しの出番だ。思い切りよくひっくり返す。うん、焼き色を付け過ぎた。黒に近づいたこげ茶である。しかし何も問題ない。裏面もこんがりするまで焼いて、フライパンを火からおろす。

白いお皿に載せて、バターも添えたら早速食べてみる。外はさっくり、中はふんわりの黄色でほかほかなホットケーキは、美味しい。どこか懐かしさがあるのもいい。それに、香ばしく甘い、このいい香りがホットケーキをより素敵な食べ物にしている。甘い生地にしょっぱいバターが合うこと。お供は牛乳がふさわしい。