はっと目が覚めた。カーテンレールの上が明るいので、夜ではないと思う。枕元の時計を見ると、ラジオ体操をするにもまだ早かった。
目が覚めた理由は何だろう？ 昨日は夜更かしした。本を最後まで読み終えた後に次の本の最初の方を読んだら、思っていたより遅くなってしまった。1時になる手前には布団に入ったけれど、7時間は眠りたい私からすると、本当なら今はまだ夢の中にいて然るべき時刻だ。やはり暑さのせいだろうか。エアコンのタイマーを1時間後に消すのではなくて、6時間後につける方に切り替えるべきだったか。
これはもう一度眠ろう、と思いつつも、折角なので目を閉じる前に窓の外を見ることにした。カーテンを引くと、太陽が昇ってきている方角の空が柔らかな金色だった。その色から小麦を想起し、パンを思い、そうすると割とおなかが空いていることに気が付いたので、やっぱり起きることにした。
朝ごはんを食べ終えた頃には太陽はずいぶん光を増していて、空の金色は吹き飛び、すこんと青くなっていた。あの素敵な色、アイシャドウにして瞼に載せられたらよかったのに。
